『「私」の国分一太郎研究』は、国分一太郎の生きた時代とその思想の研究であると同時に、「私」自身の自己史でもある。

綴方理論研究会 3月例会案内と2月例会報告(2015年)

綴方理論研究会 3月例会案内と2月例会報告(2015年)

3月例会のご案内

日時 2015年3月26日(木)PM1時~5時
場所 駒場住区センター 目黒区駒場1-22-4
*京王井の頭線・駒場東大前下車。改札前12時45分に集合

◇講義 とつおいつ72(乙部武志さん)

◇提案 <第6回『人権教育と生活綴り方』研究大会(高知大会)に参加して
    ー公開授業を中心にー(榎本 豊さん)

2月例会報告

★報告:「とつおいつ71」(乙部武志さん)
最初は、『捏造の科学者 STAP細胞事件』(文芸春秋・須田桃子)の紹介。須田さんは、毎日新聞の記者で、「STAP細胞事件」の本質を真摯に分析しているようです。日本の社会(だけではない?)、学問する人・研究する人でも、真実を曲げてしまうような人たちがいることに驚きましたが、考えてみれば、時の権力者にへつらう「御用学者」が大勢いますから。「偉い人」には、眉に唾つけて用心用心!次のお話は、東京学芸大学の大森直樹さんの朝日の記事。<道徳で「愛国心」、をどう考えるか>という問いに、彼は、道徳が評価を伴う教科となることは、戦前の「修身」状況に似ていると指摘しています。2月末には防衛相が「文官統制の廃止」を言い出しています。辺野古での基地建設反対を求める人々に対する海上自衛官の目に余る振る舞い。軍靴の音が、今まさに私たちの目の前を通り過ぎていくかのような状況!パソコンで、「フェイスブック 元自衛官」と検索すると、乙部先生推薦の「泥 憲和」さん。この方、今の日本の現状に抗すべく、いろいろなところで行動開始をしているようです。


★報告:『年刊「日本子ども文詩集」を読むー「生活綴方 その考えかた、すすめかた」     を手がかりにー』を連載して(日色 章さん)
 今回の提案で、日色さんの仕事の「全貌」がはっきり。圧巻は、これ。1959年から2013年まで、55年間の年刊文詩集を全て集める。そして、①作品番号②掲載年度③学年④題名⑤児童・生徒名⑥都道府県名⑦学校名⑧指導者名で、全作品(1万2千近い!)を一覧表にしてデータベース化。その他にも、「作文と教育」の主だった論文、実践記録もコピー、目次も全部記録し、それが全4冊に。これだけの取り組みあっての今回の連載、提案。大変説得力がありました。<1>作品数が89年で、合計286。それが、近年、155、160とどんどん減少。<2>「散文」と「詩」の2分類が、2002年に「日記・作文」と「詩」と変更に。その結果、書ききれていない、教師の指導も入っていない等、散文作品の中の描写や記述に弱さが目立つように。<3>1995年版から「特集」が組まれるようになったことで、子どもたちに幅広く題材をとらえる力に影響が出てきている現状等々。最後に、日色さん、<今回できた資料は、いろいろな立場の違いを越えて、「綴方教育のための資料」として多くの人たちに活用してもらいたい>。この一言、感動です。2月例会は、茅ケ崎市から駆け付けた新人の藤林さんを交えて活発な論議が続きました。 (文責:工藤)


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